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泉州図鑑

「自分がここにいていい」と思える場所を。和泉市・父鬼の古民家「テテオニ」

和泉市・父鬼町。

山や川がすぐそばにあり、街中とは少し違う時間が流れるこの場所に、古民家を活用した「テテオニ」があります。

地場野菜を使ったランチ。

国産米粉の焼き菓子。

インドの伝統的なヨガ。

子どもの居場所。

地域食堂。

フェアトレード雑貨。

レンタルスペース。

一見すると、いろいろなことをしている場所に見えるかもしれません。

でも、その中心にある想いはひとつです。

「人が集まり、食べたり、話したり、学んだり、少し休んだりできる場所をつくりたい。」

それが、テテオニの原点です。

約20年続けてきたヨガから、「場」をつくることへ

テテオニを運営する方は、約20年にわたってインドの伝統的なヨガを教えてきました。

大きな転機になったのは、コロナ禍です。

ヨガを通して身体と向き合うだけではなく、

人が安心して、自分自身に戻れる場所そのものが必要なのではないか。

そう感じるようになったことが、テテオニを始める大きなきっかけになりました。

ヨガ教室だけをつくるのではなく、

食事をする人がいて、

お茶を飲む人がいて、

子どもが過ごしていて、

誰かが教室を開いていて、

何もせず少し休みに来る人もいる。

そんな日常の中に自然と溶け込む場所を目指して、テテオニは始まりました。

なぜ、和泉市・父鬼の古民家だったのか

新しいものよりも、昔から大切に受け継がれてきたものや考え方が好きだったそうです。

それは、長年学んできたヨガにも通じています。

父鬼町には、街中にはない静けさがあります。

古民家には、太い梁や畳、木の建具が残り、どこか懐かしく、落ち着く空気があります。

便利な場所ではありません。

むしろ、わざわざ足を運ばなければ来られない場所です。

それでも、

「少し不便だからこそ残っているものがある」

と考えています。

窓の外に広がる緑。

季節ごとに変わる空気。

山や川が近くにある暮らし。

父鬼という土地そのものも、テテオニを形づくる大切な一部です。

地元の季節を味わうランチ

テテオニのランチでは、できるだけ身近なもの、季節のものを使うことを大切にしています。

特に地元で採れた野菜。

その土地で育った食材には、季節や気候そのものが表れていると考えています。

料理も、特別な食材や複雑な調理で飾り立てるのではなく、

素材そのもののおいしさが感じられること。

そこを大事にしています。

写真に写るランチも、色とりどりの野菜や副菜が並びながら、どこか家庭的です。

豪華さを競う料理ではなく、

「ちゃんと食べたな」

と思えるような食事。

それがテテオニらしさです。

国産米粉でつくる焼き菓子

焼き菓子には、国産米粉を使用しています。

ただし、

「小麦粉を使わないこと」

だけを目的にしているわけではありません。

米粉ならではの食感や、素材の味を楽しんでもらうことを大切にしています。

花の形をした焼き菓子や、素朴な色合いのお菓子は、古民家の雰囲気にもよく馴染みます。

お茶を飲みに来るだけでもいい。

ランチの後に少し甘いものを食べるだけでもいい。

そんな気軽さも、テテオニの魅力です。

ヨガ、雑貨、イベント。いろいろある理由

テテオニでは、カフェだけでなく、インドヨガ、フェアトレード雑貨、レンタルスペースなど、さまざまな活動を行っています。

なぜ、ここまで幅広いのでしょうか。

答えは、

「誰かが何かを始めるきっかけになる場所にしたいから。」

インドで学んできたヨガや哲学を、日本での暮らしの中に伝える。

まだ広く知られていない作り手の商品を紹介する。

空いている時間には、場所を貸し出す。

誰かが教室を開く。

誰かがイベントをする。

誰かが自分の得意なことを表現する。

運営側がすべてを提供する場所ではなく、

ここを訪れた人の活動によって、少しずつ形が変わっていく場所。

そんなあり方を目指しています。

「何かしなければいけない場所」ではない

テテオニは、目的がないと行けない場所ではありません。

子どもでも、大人でも、お年寄りでも。

一人でも、誰かと一緒でも。

ランチを食べてもいい。

ヨガをしてもいい。

誰かと話してもいい。

静かに過ごしてもいい。

実際に、

「今日は少し疲れたから、こっそりひと息つきに来ました」

と訪れる方もいるそうです。

それを聞くと、嬉しく感じると言います。

「自分がここにいていい」と思える場所

テテオニにとっての「居場所」とは何でしょうか。

返ってきた答えは、

「自分がここにいていいと思える場所。」

特に子どもには、学校や家庭とは違う第三の場所が必要だと考えています。

それは、大人も同じです。

家庭では親。

仕事では会社員。

それぞれが日常の中で、何かしらの役割を持っています。

でも、ここに来た時くらいは、

その役割を一度降ろしてもいい。

「実家に帰ってきたように過ごしてもらえたら。」

テテオニが目指しているのは、そんな空気感です。

父鬼だからこそ、残したいもの

父鬼町には、山や川があり、自然がとても身近にあります。

一方で、近隣の小学校は統廃合され、地域の子どもの数も減っています。

決して、人が自然に集まり続ける地域ではありません。

だからこそ、

ここに子どもたちが来る。

ここで地域の人と出会う。

この土地の空気を知る。

そして、いつか大人になった時に、

「そういえば父鬼に、あの場所があったな」

と思い出してもらえる。

そんな場所になれたらと考えています。

人が父鬼まで足を運ぶことで、

「大阪にこんな場所があったんだ」

と地域そのものを知ってもらうきっかけにもなります。

お客さん同士のつながりが生まれる

活動を続ける中で、特に嬉しいことを聞くと、

別々に来ていたお客さん同士が自然に会話をしている姿。

一度来た人が、次は家族や友人を連れてきてくれること。

そうした場面が印象に残っているそうです。

最初から、

「コミュニティをつくらなければ」

と形を決めていたわけではありません。

人が集まる。

話す。

また来る。

誰かを連れてくる。

そうした積み重ねの中で、少しずつ人のつながりが生まれています。

これからは、離れも活用したい

今後さらに広げていきたいのが、子どもや地域の人が気軽に使える活動です。

現在行っている地域食堂や子どもの居場所づくりに加え、

まだ十分に活用できていない「離れ」を使った構想もあります。

例えば、

地域図書館。

オープンキッチン。

誰かが新しいことを始めるためのスペース。

そんな形を考えています。

そのための協力者や資金も募集中とのことです。

目指しているのは、大きな施設ではありません。

小さくても、人と人がつながり、そこから何かが始まる場所。

テテオニは、これからも少しずつ育っていきます。

「普通の場所です」

最後に、泉州図鑑を見て初めてテテオニを知る方へ、メッセージをいただきました。

テテオニは、

「特別に洗練された空間ではありません」

「凝った料理が出る場所でもありません」

と言います。

むしろ、

「実家のような、普通の場所です。」

ちょっと山の方へ行ってみたい。

身体にやさしいものを食べたい。

静かなところでお茶を飲みたい。

ヨガをしてみたい。

子どもと出かけたい。

理由は、そのくらいで十分です。

目的を決めなくてもいい。

何かを頑張らなくてもいい。

古民家の畳に座り、

ご飯を食べ、

お茶を飲み、

誰かと話し、

少しゆっくりして帰る。

和泉市・父鬼。

山あいの古民家にあるテテオニは、

「自分がここにいていい」

と思える場所を、これからも少しずつつくっていきます。

名称:テテオニ
所在地:大阪府和泉市父鬼町256
主な活動:地場野菜を使ったランチ、国産米粉の焼き菓子、インドヨガ、地域食堂、子どもの居場所、フェアトレード雑貨、レンタルスペース、各種イベント
Instagram:@tete.oni

カフェ営業日:日・月・火 12:00〜16:00(ラストオーダー15:00)
※ランチは予約制

ヨガ開講日:日・月・火・金
※時間はクラスにより異なります

営業日やランチ提供日、ヨガ・イベントなどは変動する可能性があるため、来店前にInstagram等で最新情報をご確認ください。

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